秩序破壊的・衝動制御・素行症群


秩序破壊的・衝動制御・素行症群にはいくつかの疾患が含まれます。主なものは「反抗挑発症」「間欠爆発症」「素行症」および「反社会性パーソナリティ障害」などです。

 

いずれも怒りの感情や攻撃的衝動をコントロールすることができずに、挑発行動やかんしゃく、攻撃性の爆発などに関連する行動が見られることが共通しています。

 

確かに最近切れやすい子供が(大人も)増えてきています。アンガーマネージメントなどの言葉が普及するのもその反映でしょうか。一昔は暴走族や校内暴力などがマスメディアを騒がしましたが、ここ最近はその年齢が低年齢化してきて小学校での校内暴力が増えています。


<反抗挑発症>

反抗挑発症とは、文字通り権威のある人や大人に反抗的で、口論や反抗的な態度で挑発的な行動を繰り返す状態です。具体的には

1)怒りっぽく・易怒的な気分

・しばしば癇癪を起す

・しばしば神経過敏、またはいらいら

   させられやすい

・しばしば怒り腹を立てる

2)口論好き・挑発的行動

・しばしば権威がある人物や大人と口

   論する

・しばしば権威のある人の要求、また

   は規則に従うことに反抗または拒否

   する

・しばしば自分の失敗、または無作法

   を他人のせいにする

3)執念深さ

・過去6か月間に少なくとも2回、意

   地悪で執念深かったことがある

 

以上のような行動が診断基準となっています。

反抗的な態度で食って掛かったり、挑発を繰り返したり、人のせいにしたりはするけれど、直接的な暴力はひどくはない、という状態です。

<間欠爆発症>

間欠爆発症はこれも文字通り、間欠的に爆発的な攻撃的行動を繰り返す疾患です。

 

その診断基準は

1)言語面での攻撃性、または所有

  物、動物、他社に対する身体的攻

  撃性が3か月で平均して週2回怒

  る。

    ただし、身体的攻撃性は所有

  物の損傷または破壊にはつながら

  ず、動物、または他者を負傷させ

  ることはない。

 

2)所有物の損傷または破壊、および

  動物または他者を負傷させること

  に関連した身体的攻撃などの爆発

  が12か月で3回起きている

 

などとかなり具体的に基準を示されています。

 

要するに時折キレて、物や動物や相手の人に攻撃を加えることが続いている状態ですね。

<素行症>

素行症は以前は行為障害などと呼ばれていました。他者の基本的人権や社会的ルールを守らない行動が以下のような形で現れます。

 

1)人及び動物に対する攻撃性

・いじめや強迫または威嚇をする

・取っ組み合いの喧嘩を始める

・他人に重大な危害を加えるような凶

 器を使用したことがある

・人に対して身体的に残酷

・動物に対して身体的に残酷

・盗み、強盗、ひったくり等

・性的な行為を強いたことがある

2)所有物の破壊

・放火

・破壊行為

3)虚偽性や窃盗

・不法侵入

・嘘をつく

・万引き、窃盗など

4)重大な規則違反

・家出、深夜徘徊等を繰り返す

・しばしば学校を怠ける

 

などの行為が見られる場合、素行症と診断されます。

 



*以上のように、発達障害の2次障害などから反抗挑発症⇒間欠爆発症⇒素行症⇒反社会性パーソナリティ障害と言うように攻撃性や破壊性が進行していく経過を「DBDマーチ」と言います。


*なお反社会性パーソナリティ障害は「パーソナリティ障害」に中で扱っています。