うわぁ、この絵本はすごい!!、と思わずにはいられない名作「せかいは いったい だれのもの?」
「ママ、せかいって なに? せかいって だれの もの?」
冬眠から覚めたクマの子どもが、おかあさんのお腹のしたから外の世界を覗き込んでこう聞きました。
さぁて、世界は一体何? 世界って誰のもの?なんて聞かれたらあなたならどう答えますか?
いつの時代も、どんな存在でも、「世界」を持っている。
自分の周りに広がる、この世界。
これって一体、何なんだろう??
子どもの疑問・質問はいつも核心をついているものですね。
もっとも目で見るだけが世界じゃない。目で見えない世界もありますね。
目で見える世界と目で見えない世界はどう違うのでしょう?
いやいやもっと考えていけば、目や耳や舌や皮膚なんかで感じ取れるものだけが世界なんだろうか?
もしそうなら「石」に世界はないのかな?
「風」に世界はないのかな?
そもそもここにいる自分は世界の一部なの?
だれの?私の?あなたの?
あぁ、わからないことだらけ。
でも一つだけ言えるがあります。
これが「私の世界だ」って思ったらそれが「あなたの世界」。
誰にもそれを否定する権利はないでしょう。
いけとしいけるもの全ての存在に平等に存在する「私の世界」。
ただし、それは同時にみんなが持っているそれぞれの世界。
最後に人間の坊やがパパに尋ねました。
<パパ、せかいは パパや ぼく、にんげんのためにもあるの?>
パパは答えます。
<もちろん、そうだよ ぼうや。
せかいは にんげんたちのものでもある。 どこのくにの ひとのものでも あるんだ。
せかいは 木や草、どうぶつやにんげん、いけとしいける みんなのものなんだ!
そして パパのせかいは ここ、いつも いつも ぼうやの そばだよ!>
「せかいはいったいだれのもの」トム・ボウ ぶん ロバート・イング え 小川仁央 やく 評論社
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