最近よく感じることに、「人は『自分はこういう人間だ』と思うとおりの自分になろうとする」ということがあります。
たとえば「自分はダメな人間だ」と心のどこかで思っていると、その自分に対する見方(自己概念と言います)を守ろうとして、わざわざ「ダメな自分」の演じてしまうのです。
逆に「自分は優秀な人間だ」と思っていると、なぜか成績が上がってきたり、行動も前向きでポジティヴな性格になってきたりもするのです。
こういう「自分はこういう人間だ」という想いは、自分自身でイメージしたり言い聞かせて固めていく場合もありますが、それだけでなく周囲からの態度や言葉がけによって無意識の中に埋め込まれていることも有るのです。それについては、やはり小さいころの親の影響というのは大きいものです。
無意識の中に「お前はダメだ」というメッセージが埋め込まれてしまうと、大人になっても本人の意識とは別に身体や感情が反応してしまい、結局失敗体験や傷つき体験を繰り返してしまい、「やっぱり、自分はダメな人間だ。」とさらにその思いを凝り固まらせてしまいかねません。
自分が自分のことをどう感じているか、自己概念について見直すとともに、それが埋め込まれた幼少期の出来事と向き合い、傷ついた自分自身に「今の大人の自分」はどういう声をかけてあげれるか、そういう取り組みを積ん重ねることによって、少しずつ自己概念を訂正していくことが必要なのです。
それは大変つらい取り組みですが、しかし「ダメな自分」のまま生き続けることはそれ以上に辛いのではないでしょうか。
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