岸田秀✖原田淳「親の毒 親の呪縛」より

原田:岸田さんは、子どもの時に、ほかの親と自分の親を比べたことはありますか。

 

岸田:子どもの時って、大体、自分の親と他人の親を比べないんだな。

   自分の親をなんとなく普通の親だと思っていて、

   それと違う親と言うのをあまり考えないんですよね。

原田:小さい時はそうでしょうね。

 

 ・・・中略・・・

 

原田:でも言葉にできる根本的な批判と言うのは。

岸田:僕の場合、根本的な批判と言うのか、言語的にはっきりと、この親は間違っていたとか、不当であったという確信を得たのは三十過ぎてからですね。

原田:やっぱりそうですか。

岸田:三十過ぎと言っても、もう四十近くになってからかな。

原田:私も本当に最近になってやっとです。

 

 

《 岸田秀×原田淳の対談集「親の毒 親の呪縛」より引用 》