時を待つ

 

11月も半ばを過ぎ、だいぶ気温が下がってきました。体調の管理に気を付けてくださいね。

 

この季節になると山の木々が色づき始めます。紅葉というのは、細かく言うと「赤く色づく」場合を表す言葉で、イチョウのように「黄色く色づく」場合は「黄葉(こうよう、または、おうよう)」と呼ぶのだそうです。日本人は自然の変化にとても繊細に気が付いて素敵な言葉を用意していたのだと感じます。

 

 

 

「紅葉」にしても「黄葉」にしてもそれは一晩のうちに一気に変化するものではありません。むしろ気が付いたらこんなに変わっていたんだ、と思うようなもの。

 

私たち人間も同じです。「気が付いたら変わっていた」というような変化が人間にとっても自然なのです。

 

 

 

昔のテレビ番組で子供たちのヒーローだったキャラクターに「ウルトラマン」があります。

 

ウルトラマンは、どこからともなく現れた怪獣が地球を危機に陥れ、地球防衛軍が戦ってもどうしても勝てない危機に陥った時、どこからともなく(実際は主人公が隠れて変身するのですが)現れて、一気に怪獣をやっつけてくれるヒーローです。今でいえば、ドラえもんやアンパンマンなどの大先輩なのです。ただそんなウルトラマンにも弱点が一つありました。それは「その力が3分間しか続かないこと」。たった3分の間に怪獣を倒さなければいけないのですから大変です。

 

 

 

こういう一気に変身するような変化は確かに人々を驚かせますが、残念ながら長続きしません。

 

みなさんも、「今日からダイエットする!」と決めてご飯を減らしても、試験が悪かった時、「次の試験まで猛勉強する!」と宣言しても結局3日坊主に終わった、というようなことはありませんか?急な変化は長続きしないのです。

 

 

 

それは様々な問題でも同じ。日常生活のさまざまな問題や心身の不調などの問題も、一晩寝れば一気に解決する、というよりも、やはり普段の何気ないやり取りや心がけの積み重ねで解決がやってくる「時を待つ」ことが大切です。