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不登校と家族のバランス ー兄弟・姉妹について考えるー

さて、今日は不登校になった子ども本人についてではなく、その兄弟・姉妹への関わり方について考えてみたいと思います。

 

学校に行けないと言うことは、確かに親にとって大変気がかりなことですよね。

 

なぜ、こんなことになったのか、何が原因なのだろうか、とさまざまな考えが頭の中を巡ります。

 

しかしそう簡単に答えは出るものではありません。そういう時、人はとにかく自分の不安を解消するために、なぜか自分と関連づけてマイナスに解釈しがちです。

 

例えば「私の育て方が悪かったのではないか」などですね。

 

そういう親の苦しむ姿・表情をそれとなく、しかし敏感に感じている兄弟・姉妹は「これ以上、親に苦労をかけてはいけない」と親に対して無理を言わず、優等生になってしまいがちです。これは不登校のような心理的な問題だけでなく、障害を持って生まれた同胞が要る場合にも同様です。

 

実際、登校できない子どもに対して精神的にも時間的にも負担がかかることは間違いないので、他の兄弟・姉妹がある意味聞き分けの良い、優等生でいてくれれば親としても助かるのですが、良く状況を見ていると兄弟・姉妹がかなり自分を抑えていることがわかるのではないでしょうか。

 

ですから大変だと思いますが、兄弟・姉妹にもこれまで以上の愛情を注いであげることが大切になります。時には年齢よりも数歳幼い子供のような対し方をして上げることが必要でしょう。私の経験した例でも、兄弟・姉妹が添い寝をしてほしい、と言い出したり、逆に注目を浴びたいがために問題行動を起こしてしまうこともありました。

 

優等生になるのも、問題行動を起こすことになるのも、結局は自分らしさを出せず、あるいは出しても十分に満足するまでは受け入れてもらえず、どこかでそのストレスが影響している結果ではないかと思われます。

 

家族と言うのは、非常に繊細なバランスの上に成り立っていて、どこかの結びつきが強くなりすぎるとそのバランスを取り戻そうという動きが起こってきます。それが家族関係の柔軟性でもあるのですが、時にそのバランスを取り戻す動きが家族全体を揺さぶるほど激しくなってしまうこともあるのです。

 

大変だとは思いますが、普段から出来るだけコミュニケーションをとって、夫婦間の配慮や思いやり、家族成員通しの配慮や思いやりをバランスよく取ることが、結果的に目の前の問題の解決に良い影響を与えることになるのではないでしょうか。

 

 

~思春期・青年期の不登校・発達障害、成人の発達障害・不適応に~

 

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