映画「渇き。」を観てきました。

2004年「このミステリーがすごい!!」大賞受賞作品「果てしなき渇き」(深町秋生)の映画化です。

私は原作は未読ですが、この映画はここ数年の中では一番全力投球して観た映画です。

 

何というか、出てくる登場人物のほとんどがサイコパス的な人で、どの人にも共通するのは「人を信じていないこと」「人を支配すること」ではないでしょうか。

 

一言で言うと、「愛」に飢えている。

タイトルの「渇き。」は、文字通り「渇愛」でしょう。

 

全体のイメージはアメコミのハードボイルド的なのですが、なにしろ暴力・イジメ・セックス・薬物のカオスの世界・警察に巣食う闇の勢力・・・・。

 

そしてこれら手段を用いて「人を自分の思う通りに支配すること」。

 

役所広司さん演じる元刑事藤島の娘が行方不明になる。その娘を探す経過で、娘の加奈子が様々な悪事のすべての源であることがわかってきます。

 

「愛」を知らずに育ち、人を「暴力、薬物やセックス、嘘で支配する」ことだけが唯一の自分の存在価値。「愛着障害」と言えばそれまでですが、父も娘も愛情飢餓の砂漠を当てもなく歩いている哀しみ、そんな映画です。

 

ネタばれになってもいけないので、

詳しくは説明できないのがもどかしい・・・・・・。

 

もし興味があれば、どうぞ。