「家族難民」「レンタル家族」・・・・なんという時代 <下>

<18歳〜76歳までの100名以上の様々な技能、経験、資格を持つ女性スタッフが在籍しております>

これが前回取り上げた《便利屋》さんのサイトに書かれている文章でした。

そうなんです、よく読んでみると、さまざまな技能や資格を持つ女性たちがクライアントの要望に応じて出張サービスをしてくれるという、いわゆる「ニッチ産業」。

 

しかしなかなか需要は多いらしく、店舗数も沢山。

その中で、前回も取り上げた独身・独居されている人たちのご要望に応じて、本来なら家族や身近な人たちがしてくれるであろう営みを代行してくれるらしいのです。

例えば

「何をやっても長続きをせず、仕事もすぐ辞めてしまうフリーターの娘に、女性スタッフの方から色々お話してほしい」「彼女が出来ない息子に彼女が出来るように、アドバイスが欲しい」「就職して働かないニートの息子を働くように皆さんで説得してほしい」などから

 

「家族が旅行中にゴキブリが出た。女ひとりでは怖いので、ゴキブリを退治するか朝まで一緒にいてほしい「長年、めんどくさくてほったらかしのトランクの整理を一緒に手伝ってもらいたい」

「パチンコがやめられず、負け続けで自分がいやになった。どうしたらいいか一緒に考えてほしい」
「離婚で子供とと別れ、気持ちが落ち込んでいる。自信もなくなってしまった。一人で家へ帰るのも嫌なので、帰る前に話し相手になってほしい」

 

「病院で手術を受ける事になった。手術に関する説明に立ち会いが必要なのだが、親族が遠方で頼める人も周りにいない。便利屋としてでもOKと先生から了解を得ているので、一緒に話しを聞いてもらえないか」「昔の仲間がみんな亡くなった、OKおばあちゃんに一緒にカラオケ同行してほしい。若かりし頃の歌を思いっきり歌い昔話をしたい」等々(すべてサイトの「依頼例」より引用)

 

へぇ~、こんなにいろいろと身近な人を求めている依頼人がいるんだ。

なんだか、淋しいような、でも確かに身近に頼る人がいなければ、こういうところに依頼したくなるよなぁ~と納得するような。

 

「家族難民」とか「レンタル家族」とか言う「フレーズ」ばかり見ているとわからないけれど、要するに地域社会・近隣社会・人間関係の希薄化ということなんだ、と納得してしまいました。

 

あぁ、そういう時代なんだ。