「ほめること」は何をもたらすか  <2>

<ほめられるのは、うれしいもの>
<ほめられるのは、うれしいもの>

さて、自己評価を高めるために「ほめること」は大切だと思うとともに、発達障害児の特性にも「ほめられること」は必要なことだと思っています。

というのは、彼らの特性の一つとして、「暗黙の了解・ルールに気が付きにくい」という点があります。これは特に日本のように「以心伝心」とか「言わなくても雰囲気で察しろ」というような文化の場合、大変切実な問題です。

 

何しろ、まず、わからないのですから、教えてあげなければいけない。

その次に、その通りできれば「ほめてあげる」ことで「あぁこういう時はこうすればいいのか」と納得できます。

つまり「ほめる」ということは「こうすれば良い」と教えているようなものなのです。

逆に「叱る」ということは「こうしてはいけない」ということを教えている。

 

昔の人の言葉に

「して見せて、かんでふくんで させて見て ほめてやらねば 人は動かじ」

というのがありますが、まさしくその通り。

「そのうちわかるだろう」ではだめで、「繰り返し教えて、その都度ほめる」これは特に大切なことでしょうね。

 

ところがこういう話を研修会などですると

「私はほめるのが苦手です」という方が必ずいらっしゃいます。

 

ご心配なく。日本人はもともとほめるのは下手くそな民族。下手なのはあなただけではありません。

 

ただし、上手になるにはやはり練習が必要。普段から、胸の中でほめる練習をコソッとしてみましょう。「継続は力なり」で、必ずほめ上手になりますよ!