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昨日は最近増加しつつあるこころの病はもはや社会の問題として考える必要があるというようなことを書きましたが、一方で私のような臨床に関わっている立場からすると、たとえ社会の問題であろうとも常に一個人のクライエントと関わってるわけです。
ですから、全体としての人数が増加して来たとしても常に個人の問題であることに違いはありません。全体と個人という対比される関係で物事を見ていくと、見誤ることがあるのです。例えば、今の時代うつ病が増加してきている、という言い方が「うつ病」というもののとらえ方を、ある意味一般的によくみられる病気であるかのようなイメージになってしまう。
これは病気だけでなく、例えば「不登校」や「いじめ」などもそうです。
一般的な総称でとらえてしまうと、なんだかわかったような気になってしまう。
しかし当事者にとっては極めて個人的で、まさしく自分の人生の一大事なのです。
ここを見過ごしてしまうと、評論家的な一般論で語ってしまうことになりがちですが、私たちのような臨床家は評論家とは違います。
心の病は社会の問題であるとともに、一人の人間としては極めて個人的な問題でしょう。常にその両方の観点を並行して持ち続ける感覚が大切なのかもしれません。
そんなことを感じた新聞記事でした。
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