ささえる ことば <52> 「心配、葛藤、過去の傷などは脇に置いて、日常生活を送ること」

「心配、葛藤、過去の傷などは脇に置いて、日常生活を送ること」

日本の精神分析家 北山修先生の言葉です。

 

カウンセリングをしたり、されたりしていると、時々思うのですが、心配事や葛藤の種や過去の傷について取り上げていく時間が続くと、どうにも話が痩せてくるというか、時間がギスギスと流れ始めてきてしまいます。

 

確かに原因や理由を解決することも必要ですが、何より大きな目標は毎日の日常生活を普通に送れるようになること。原因や理由を考え始めたために、反って日常生活が息苦しくなっていくようでは本末転倒かもしれませんね。

 

かといって、現実逃避しろと言っているわけでも問題をすり替えろと言っているわけではなく、クライエントやカウンセラーの陥りがちな「問題だけしか見えなくなる」傾向について言っているのです。

 

最終的な目標は、日々を淡々と落ち着いて送れるようになること、なのでしょうね。

そのためには、あまり内面ばかり見続けないで、時には気分を切り替える技術を身につけましょう。