「困っている人」、難病女子、大野更紗さんの決意です。
彼女は「筋膜炎肪織炎症候群」という日本ではほとんど前例のない難病に24歳という若さでかかってしまいました。著書「困っている人」は、その発症から困難を極めた診断、その後の9ヶ月にわたる「言語を絶するような生存のたたかい」を記録した、彼女の生きる証のような本です。
しかし本文はそんな過酷な運命を感じさせないほど、明るくサラッと(実際はその真逆っだたのでしょうが)書かれていて、その最初のタイトルが
「絶望は、しない」
でした。
(続く)
そんな彼女が繰り返し訪れる絶望と無力感にさいなまれながら、この本の書かれた時点で至った確信が
「なにがあっても。
悲観も、楽観もしない。
ただ、絶望は、しない。」
ということでした。
。や、で一つ一つ区切ったような単語が、彼女の言葉に込めた「力強さ」を感じさせます。
どういう経過でそのような心境に至ったのかは、本文を読んでもらうしかないですが、私はこの本を読んで自分の甘さやひ弱さに気がつかされました。
8月24日の、このブログで2時間かけて一人で車イスをこいで学校通うことを決心した男性の話を書きましたが、大野さんも周囲の反対や心配を受けながらも、最終的には病院の近くに部屋を借りて一人暮らしを始めるところでこの本は終わっています。
どんな困難が待ち受けていても、
なにがなんでも生き抜く、という覚悟をもつことで、
自分らしい人生を送ることができるのだ、と思わされた私でした。
最後に大野さんがこの本の一番最後に書かれた言葉は
「難ばかりの今日も。
今日も、みんなが、絶賛生存中。」
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